経営状況分析の概要を知る
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経営事項審査における経営状況分析フロー
経営状況の評点(Y)は、建設工事の種類ごとの経営事項審査の総合評定値を算出のための下記算式に用います。
Ｘ1 ：工事種類別年間平均完成工事高の評点
Ｘ2 ：自己資本額及び利払前税引前償却前利益の評点
Y ：経営状況分析の評点
Z ：技術力の評点
Ｗ ：その他の審査項目（社会性等）の評点
経営状況分析の８指標、その上限値・下限値
経営状況分析（経営事項審査中のＹ評点）には８の指標が設けられています。
そして各々の指標には上限値と下限値が決められています。
1.分析指標の算式
| 分析指標 | 算式 | 上限値 | 下限値 | |
| 負債抵抗力 | ||||
| X1 | 純支払利息比率 | （支払利息−受取利息配当金）／売上高×100 | 5.1% | -0.3% |
| X2 | 負債回転期間 | 負債合計／（売上高÷12） | 18.0 | 0.9 |
| 収益性・効率性 | ||||
| X3 | 総資本売上総利益率 | 売上総利益／総資本（2期平均）×100 | 63.6% | 6.5% |
| X4 | 売上高経常利益率 | 経常利益／売上高×100 | 5.1% | -8.5% |
| 財務健全性 | ||||
| X5 | 自己資本対固定資産比率 | 自己資本／固定資産合計×100 | 350.0% | -76.5% |
| X6 | 自己資本比率 | 自己資本／総資本×100 | 68.5% | -68.6% |
| 絶対的力量 | ||||
| X7 | 営業キャッシュフロー | 営業キャッシュ・フロー（2期平均）／1億 | 15.0 | -10.0 |
| X8 | 利益剰余金 | 利益剰余金合計／1億 | 100.0 | -3.0 |
上記の計算式について以下の点にご注意ください。
1.総資本売上総利益率 (X3)
総資本の2期平均値が3千万円未満の場合は、3千万円と読み替えて計算します。
＊総資本＝負債純資産合計
2.営業キャッシュ・フロー (X7)
営業キャッシュ・フローは以下の算式で計算します。
営業キャッシュ・フロー＝
経常利益＋減価償却実施額±貸倒引当金増減額−法人税住民税及び事業税±（受取手形＋完成工事未収入金）増減額±（支払手形＋工事未払金）増減額±（未成工事支出金＋材料貯蔵品）増減額±未成工事受入金増減額
3.個人の場合
(1) （X4）の経常利益は「事業主利益」と読み替えて計算します。
(2) （X8）の利益剰余金合計は「純資産合計」と読み替えて計算します。
4.連結決算の場合
(1) （X5、X6）の自己資本は以下の算式で計算します。
自己資本＝純資産合計−少数株主持分
(2) （X7）の営業キャッシュ・フローの額は、「連結キャッシュ・フロー計算書における営業活動によるキャッシュ・フローの額」になります。
2.経営状況分析の評点の算出方法
経営状況の評点は、X1〜X8の分析指標の数値を用いて、以下の計算式により算出します。
○経営状況点数（A)の算出について
| A= | −0.4650×(X1)−0.0508×(X2)＋0.0264×(X3) ＋0.0277×(X4)＋0.0011×(X5)＋0.0089×(X6) ＋0.0818×(X7)＋0.0172×(X8)＋0.1906 A：小数点以下第3位四捨五入 |
○経営状況の評点（Y）の算出について
| Y= | 167.3×A（経営状況点数）＋583（最高点1,595点 最低点0点） |